無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

六本木「香妃園」~いつ食べてもほっとする味~

暑い暑いと文句を垂れていたのが嘘のように、いきなり肌寒くて着るものに困った朝。今週は衣替えだと決心しながら六本木に向かう私の中では、お昼のメニューも既に決まっていました。雨がぱらつき冷え込む今日は、なんてったって鶏煮込みそば!あ、また鶏だ・・・。

「香妃園」さんに着いた時にはちょうどランチタイムに差し掛かってしまったため、階段のあたりまで列が出来ていました。一瞬怯みそうになりながらも、広いお店なので意外と回転が早いだろうと踏んで、しばし待つことに。案の定、10分ほどで席に案内されました。お隣のテーブルの方が食べているポークカレーの香りにつられそう…。でも今日は鶏煮込みそば!

しんとり菜のグリーンと乳白色も美しく、湯気を立てた鶏煮込みそばがやってまいりました。
まずはレンゲでスープをすくって一口。鶏の旨みたっぷりのとろ~りスープが、ゆっくりと喉を通り、じんわりと胃の腑まで温めてくれます。塩気は強くないのに、鶏ガラの濃厚な旨みでインパクト十分なこのスープ、コラーゲンもたっぷりなので、早くも唇の上下がくっついてしまいそうです。
 
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その白湯の底に深く沈む麺を持ち上げるも、とろみあるつゆが麺に絡んで、ずっしりとした持ち重りを感じます。いつものことですが、ちっとも麺が減りません。なかなか冷めないとろとろスープを啜りつつ、伸びてしまわないうちにと懸命に麺を手繰っているうちに、すっかり身体中ぽかぽかになりました。終盤ちょっと食べ疲れてきたら、酢を入れて風味を変えてみる方法は、同席者から教わりました。なるほど、いつも最後の4~5匙ぐらいに難儀していましたが、目先が変わってまたするするイケます!

さいころから何回となく食べている安心感を差し引いても、この鶏煮込みそばのほっとする味わいには、身体も心も温まります。外はまだ雨がぱらついているけれど、もう大丈夫。
ごちそうさまでした。

2015年10月某日の旅先: 六本木「香妃園」さん

香妃園中華料理 / 六本木駅六本木一丁目駅乃木坂駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5