無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

根津「讃岐饂飩 根の津」~カレーうどんが素晴らしい!~

記載が前後してしまいましたが、東京国立博物館での花見後、千駄木「HAGI CAFE」さんに伺う前に、根津にある「讃岐饂飩 根の津」さんでうどんを頂いておりました。根津神社の入口という絶好のロケーションにある、根津界隈の有名店ではありますが、これまでなかなかこのお店の暖簾をくぐる機会に恵まれませんでした。

この日は平日で、且つ世間の皆様の流れは桜見で上野方面に集中していたので、すんなりと入店出来ました。小さいながらもすっきりとした空間は気持ちよく、落ち着いて食事が出来ます。

◆ 釜めんたいバター
実は「根の津」さんのお店のことを知ったのは、もう10年も前のこと。東京では今ほど讃岐うどんはメジャーな食べ物では無かったので、「釜たま」や「ぶっかけ」という食べ方すら、知らない人の方が多かったのではないでしょうか。そんな時代ですから、とある本で紹介されていた「根の津」さん釜めんたいバターは、とても斬新に思えたものです。今となっては目新しいメニューではないので少々迷いましたが、初訪問でもありますし、当時の衝撃を思い出して、このメニューをオーダー。
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私が知っているエッジの立ったコシのある讃岐うどんに比べると、少し軟らかめで、しっとり瑞々しく滑らか。歯を押し返すようなコシではなく、もちっとした弾力と伸びの良さが感じられ、こういうタイプもあるのだなと新鮮に感じました。丼の中でバターと紫蘇の香りが香り立つ様は、めんたいパスタさながらですが、バターがうどんに染み込んでゆく感じがうどんならではの味わいでしょうか。ただ、ピリ辛加減が穏やかで、もう少し明太子の辛味が効いていると、最後まで飽きずに食べられるように思いました。

カレーうどん&ちくわの磯辺揚げ
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同行者がオーダーしたカレーうどんも味見させてもらいました。このつゆが絶品で、つゆの色こそ薄めですが、思いの外スパイシーでコク深い味わいにびっくり。味醂の甘みが効いた返しを使う蕎麦屋のカレーつゆとは異なり、すっきりとした鮮烈な辛さが際立っているのです。もちもちのうどんの小麦の甘みとの相性も良く、とても美味しかったです。肉や油揚げなどの具もたっぷり入っていて、ちくわの磯辺揚げもつけた同行者は、これ一杯で量・味共に十分な満足感が得られたようです。
 
このカレーうどんには私もすっかり魅了されてしまい、正直、釜めんたいバターよりも印象に残ったほど。次回はこれに揚げ卵でもつけて、ガッツリ頂きたいな…と思いました。

うどんはとても美味しかったのですが、釜めんたいバターだけでは意外にお腹が満たされず、「HAGI CAFE」さんのハシゴと相成りました。そもそもがうどん食いではないので、うどんの食べ時が良く分からない私。谷根千界隈には割と足繁く通っているつもりですが、一食にカウントしづらい食べ物のように思えて、これまでは結局「76 vin」さん「はん亭」さん「今井」さといった店に流れてしまっていたのでした。これは私のオーダーの仕方が悪いのか、私の胃の容量に問題があるのか…。うどんの食べ方については、もう少し修業が必要なようです。

ごちそうさまでした。

2016年3月某日の旅先: 根津「讃岐饂飩 根の津」さん

讃岐饂飩 根の津うどん / 根津駅東大前駅千駄木駅
昼総合点★★★☆☆ 3.2