無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

立川「雪ノ下」~今年最初のかき氷~

昨年に引き続き、今年の夏もかき氷が大人気のようです。
以前、立ち寄った近所だからと何の気なしに訪れた「ひみつ堂」さんでは尋常ではない長蛇の列に驚愕し、あれではかき氷にありつく前に熱中症で倒れてしまいそう・・・と密かに心配したものですが、今年もまたあちこちでそんな光景を目にしそうです。確かに、口内からすーっと冷えていくあの気持ちよさは、何物にも代えがたいですものね。

この日「雪ノ下」さんで頂いたかき氷が、私にとって2015年初氷となりました。
「雪ノ下」さんは大阪発のパンケーキとかき氷のお店で、西日本方面はもちろん、東京でも第1号店の銀座を始め次々に支店が広がっているようです。今回は立川店で、話題のメニューを頂いてきました。この日も気温は30℃の真夏日で、かき氷にはうってつけの日です。白くペイントされた明るくゆったりとした店内は、女性グループやカップルのお客さんが目立ちます。
 
IMG_2804

◆ 山梨南アルプス桃氷
生の桃そのものを凝縮して凍らせたような味わいで、桃独特の、儚いような自然な甘みが氷と共に舌にすっと消えていきます。天然氷は溶けにくいのだそうですね。最後まで繊細な甘さとほのかな香りが楽しめました。甘さが強いものだと逆に喉が乾いてしまうので、暑い時にはこのくらいの甘味がぴったりだと思います。
 
IMG_2805

◆ 高知黄金生姜氷
同行者はオーナーの自信作というこちらを。運ばれてきた時に香る、生姜の香りが爽快です。メニューには辛味より甘みが強いと記されていましたが、口の中では甘く感じるのに、生姜独特のぴりっとした刺激が喉もとに留まり、生姜好きには堪らない。これは美味しい!底の方は練乳氷が忍ばせてあり、まろやかな甘味で締めくくられるのも面白い趣向です。
 
IMG_2806

量が多すぎるかき氷だと、食べ終わる頃には舌が甘さと冷たさで麻痺してしまうこともありますが、
「雪ノ下」さんのものはいずれもちょうどいい甘さと量でした。

そんなわけで、かき氷はあっという間にお腹に収まり、調子に乗って名物のパンケーキも頂くことに。この日は店内席に余裕があり、外に並んで待っている人もいなかったので追加でお願いしたのですが、焼き上がりまでには「20分ほどお時間を頂きます」とことでしたので、最初から両方試される予定の方はかき氷と共に先にオーダーしておくと良いかもしれませんね。

◆ 練乳ミルクの白
ヨーグルトやバターミルクを入れてふわふわにしたパンケーキは食べたことがありますが、練乳入りは初めて。練乳による甘みはさほど強く感じず、むしろしっとり滑らかな舌触りに影響しているようです。ブルーベリーソースも甘すぎず、舌がべとつきません。厚さ4㎝ほどもあるのにぺろっと頂ける軽やかさ。
 
IMG_2808

◆ よつ葉クリームチーズ
クリームチーズを挟んで焼いてあり、フォークを入れるととろりとしたチーズが顔をのぞかせます。チーズの風味で、甘いの?しょっぱいの?と判断しがたい不思議な味ですが、私は好きだ!例えが適切でないかもしれませんが、チーズの大判焼きをもっと繊細にしたような感じ。チーズの存在感はあるものの、こちらも卵不使用であっさり頂けます。
 
IMG_2807

パンケーキと一緒に頂いたブレンド#4 Spciy & Whiskyは驚きの味でした。
甘味や酸味は少なく、苦みと香ばしさを感じるコーヒーなのですが、不思議なほど後口がさっぱり。確かにしっかりとしたコーヒーの味がするのに、ちょうど消毒した時にアルコールが気化するみたいに、さっとその余韻が消えるのです。後に残るはずのコーヒー豆の油分やコクがなく、水を飲んだ時のような透明感さえ感じます。面白い、こんなの初めて!
 
飲み慣れた好みの味は#7のBitter Sweet & Full-bodiedでしたが、#4は今思い出してももう一度試してみたいと思わせる、病みつきになりそうな一杯でした。 

かき氷もパンケーキもコーヒーも、大変美味しく頂きました。いずれも種類豊富で季節限定もあるので、何回来ても楽しめそう。ごちそうさまでした。

2015年7月某日の旅先: 立川「雪ノ下」さん 

雪ノ下 立川パンケーキ / 立川北駅立川駅立川南駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5