ラプラスの魔女(東野圭吾)~読後所感~
※あくまでも個人的な感想です。一部作品のあらすじやテーマに触れている箇所があります。
まだこの本を読まれていない方は、以下記述に目を通される際にはどうぞご留意ください。
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東野圭吾さんの80作目の作品だそうです。
帯のキャッチコピーには「価値観を覆される衝撃。物語に翻弄される興奮」とありましたが、物語の運びが散漫に感じられ、ワクワクしながら読み進めることが出来ませんでした。
まだこの本を読まれていない方は、以下記述に目を通される際にはどうぞご留意ください。
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東野圭吾さんの80作目の作品だそうです。
帯のキャッチコピーには「価値観を覆される衝撃。物語に翻弄される興奮」とありましたが、物語の運びが散漫に感じられ、ワクワクしながら読み進めることが出来ませんでした。
クライマックス近くで披露される犯意に関する見解が"衝撃的”と記される部分なのかもしれませんが、物語の主軸となるヒロインと教授をはじめ登場人物全般の人間味がやや薄く、キャラクターに感情移入出来ないままに差し掛かってしまい、ショッキングな事実が絵空事のように思えてしまうのです。お得意の科学的な知識を踏まえた理系ミステリーであり、家族や遺伝というテーマ考えさせられるテーマだっただけに、少々残念でした。
探偵ガリレオシリーズの湯川や加賀恭一郎のように魅力的なキャラクターや、「容疑者xの献身」「白夜行」「赤い指」などのようにしみじみとした感動を残す傑作を生んだ東野圭吾さんならではの筆冴えわたる作品がまた読みたいです。