無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

松本「うなぎのまつか」~鰻よ、すまぬ。前言撤回~

東京へ帰る前に、松本市内の「うなぎのまつか」さんで鰻を頂きました。「駒形どぜう」さん訪問時に、近年鰻が少々重たく感じられ…なんて書いていたのはどこのどいつだ?!なんてご指摘なさいませんよう。せっかく鰻が美味しい土地で、食べないなんてのは、やっぱり、ねぇ?

人気店のようですが、幸いこの日は待つことなく、すぐに入店出来ました。注文して鰻が焼けるの待つ間も、芳しい香りがお店の中に広がっていて、この得も言われぬ香りだけでご飯一膳は頂けそうです。
 
お値段の違いは上に載る鰻の量だそうでして、鰻が三切れ載るうな重にしたのですが、思わずでかっ!と口走ってしまうほど一切れが大きく、どっしりとした存在感がありました。火に当たって香ばしく焼かれた身は自身の脂もまとい、艶やかに光る飴色が朱塗りの重箱に美しく映えています。
 
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関西の焼き方に近いのでしょうか、端までカリッとクリスピーに焼かれた蒲焼は、外側はパリっと、肉厚の身はふわっとした口当たりで、鰻のコクのある味わいが、口いっぱいに膨らみます。焼かれて程よく脂が落ちているので決して重たくはなく、あっさりと胃に収まるあんばい。タレと脂の染み込んだほかほかのご飯と共に頂くと…感無量です。うな重、やっぱり美味しいなぁ。前言撤回。どじょうはどじょう。鰻は鰻。どちらも美味しさ捨てがたく、それぞれの代りにはなれないものだと、再認識した次第です。また、肝吸いの美味しさも出色で、滋味深くしみじみとした味わいにため息が漏れました。
 
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見た目通りのボリュームで、確かな満足感が得られるうな重でした。予めご飯を少なめにお願いしておいて正解でしたが、前夜に引き続き、これは明らかに食べ過ぎです…。

信州の豊かな食に翻弄されっぱなしの2日間でした。ごちそうさまでした。

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2015年9月某日の旅先: 長野県松本市「うなぎのまつか」さん 

うなぎのまつかうなぎ / 松本駅西松本駅北松本駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5