無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

熱海「中国菜室 壹番」~親しみやすく食べやすい中華~

熱海2日目のお昼は、中華料理の「壹番」さんに伺いました。MOA美術館を観て回った後に行ったので、11時半の開店時間を少し過ぎてしまったところ、既に満席。人気なのですね。しかし、そこは中華料理、意外と回転は早く、15分ほどで入店することが出来ました。

◆ 焼き餃子
名物と言われている焼き餃子は、餡にしっかり味が付いているタイプ。肉汁溢れるジューシーな餡というよりは、野菜の水分をしっかり切って旨みをぎゅっと凝縮している餡です。肉と野菜がしっかりひとつにまとまっているので、くっきりした味の輪郭を感じることが出来ます。小ぶりで皮も薄めなので、タレやラー油なしで頂いたほうが、餡の美味しさを味わえるように思いました。
 
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◆ 水餃子
「壹番」さんの水餃子はスープに入った状態で運ばれてきて、小鉢に入ったタレをスープで割りながら頂くという方式でしたが、前述の通り餡の完成度が高く、タレを加えると少々塩気がきつく感じられたので、スープの味だけで十分でした。これはこれで美味しかったのですが、皮よりも餡の美味しさが際立っているタイプの餃子ゆえ、「水」よりは「焼き」に軍配を上げたいと思います。
 
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◆ 茄子の唐辛子飯
たっぷりの茄子と胡瓜、ピーマンと豚挽肉が入ったピリ辛味の餡がかかった、麻婆茄子風のあんかけご飯です。薄くスライスされた茄子がとろりととろけ、程よい辛さと相まって、ご飯が進むこと間違いなしの一品でした。胡瓜のポリッコリッとした食感が非常に良いアクセントだったので、これから家で麻婆茄子を作る時にはぜひモノにしよう!と思いました。
 
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旅館に泊まって珍しく朝食を多めに頂いてしまった日だったので、多くのメニューを試すことはできませんでしたが、おそらくどれを食べても間違いがなさそうな、安定感のある味わいだと感じました。観光客も気軽に入れる親しみやすさがありながら、正統派のコース料理も味わえる、きちんとした中華料理店の雰囲気は、こういう観光地においては、とても使い勝手が良いお店なのではないでしょうか。

お客さんは引きも切らずで盛況でしたが、忙しくても決して雑なところのない、無駄なく丁寧な客捌きがお見事でした。ごちそうさまでした。

2015年10月某日の旅先: 静岡県熱海市「中国菜室 壹番」さん 

壹番中華料理 / 熱海駅来宮駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0