無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

旭川・旭山動物園~北の地で出会った動物たち・その1~

先日出掛けた、北海道は旭山動物園の備忘録です。

◆ ぺんぎん館
水族館でお馴染みの面々ですが、早朝だからでしょうか、ペンギンたちは、よく見る弾丸のようなスピーディーな泳ぎはせず、のんびり毛繕いをしたり、ゆったりと水中をたゆたったり。こちらでは、キング、フルボルト、イワトビ、ジェンツーの4種のペンギンと出会えるのですが、スローな動きだったので、4種それぞれも見分けやすく、じっくりと観察できました。
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◆ あざらし館
アザラシは、マリンウェイと呼ばれる円柱水槽をくぐる姿が、この動物園の名物展示。どのアザラシも、ほぼもれなくこのマリンウェイをくぐるので、大水槽で見るよりも間近に、しかも360度方向から隈なく見られるとあって、来園者も人だかり。身体の模様や、表皮の質感、おヘソまで、くっきりと確認することができるのは貴重です。アザラシの最大の魅力は、何と言っても、ちょと微笑んでいるようなあの表情ではないでしょうか。やっぱりかわいい!
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もうじゅう館
こちらは、室外に並んだそれぞれの檻に、凛々しい顔ぶれが揃います。

アムールトラは雌が一頭だけ。アムール川をイメージしたという広めの檻だけれど、規則性を保ちながら所在なげにうろうろと歩き回っている姿がなんとなくさみしそう…。歩き回る際に割と近くに寄ってくれて、一瞬目が合いました!しなやかな躯体を使って、思い切り駆け回りたいだろうなぁ…。
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ライオンは雄と雌のカップルでしたが、どちらも朝寝中。アフリカ生まれのライオンにとって、旭川の冬はやや辛いのだそうで、霧雨の降る寒いこの日も、朝から動くのは億劫だったのでしょう。雄は腹を規則正しく上下させ、時折びくっと痙攣するほどの爆睡っぷり。根気よく観察していたら、とうとう雌が寝返りを打ってくれ、やっと顔を拝むことができました。
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ヒグマは4頭もいるそうですが、この日表に出ていたのは一頭。間近で見る巨体は、のしのしと歩いている時よりも、コンクリの壁に体をこすりつけてマーキングをする際の立ち姿に、圧倒的な迫力を感じました。
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写真では今ひとつ雄々しさが伝わりませんが、檻を通していても強烈な圧を感じます。四足歩行のスピードは意外にも速く、いざとなったらあっという間に追いつかれるんだろうなと思わせます。

北林一光さんの著書「ファントム・ピークス」を読んで以来、どの猛獣よりも、ヒグマを恐ろしく感じる私です。立ち上がった状態で遭遇したらこちらは足がすくみ、猛烈な勢いで突進されたらひとたまりもないんだろうな・・・と物騒な想像は、留まることを知りません。生き物の力強さに圧倒されたひと時でした。
 
旭山動物園には、クロヒョウアムールヒョウユキヒョウの3種のヒョウがいました。悪天候のためか、どれも目立った動きがありませんでしたが、猫のようなしなやかさと、軽やかな身のこなしが印象的でした。音を立てずに素早く木の上に登り、頭上から襲うという戦法も、さもありなんと思わせる俊敏さです。
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ユキヒョウ
は、空中からせり出した檻に座ってくつろいでいたので、真下から可愛らしい肉球を眺めたり、足をなめて毛繕いしている様子が観察できました。生態として、風通しのいい場所が好きなのだそうです。リラックスしている様子がとても微笑ましく、こちらも格子越しに目があったような気がしました。相当グッドルッキングなお顔です。
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2015年10月某日の旅先: 北海道旭川市「旭山動物園」