富山市「酒菜工房 だい」～味よし雰囲気よし、富山至福の夜～

富山での夕食は、富山駅に程近い、新富町の「酒菜工房 だい」さんにお邪魔しました。雑居ビルの2階にあるお店で、表に看板は出ているものの、前もって知らなければ通り過ぎてしまうようなさり気なさですが、かなり人気だと聞いています。

旅先で美味しいものを頂く際に、居酒屋はうってつけなのですが、あまりにも地域密着型の渋いお店だと、小さな店の中で常連さんと肩を寄せ合うようにして食事をすることに、少々気おくれしてしまうことも。その点、こちらは広くて明るいお店の雰囲気、適度な距離感など、観光客が入っても違和感なく溶け込める、いい意味で居酒屋チェーン店にも似た気安さがあって助かりました。とはいえ、客層は圧倒的に地元の方のようです。

◆ ヤリイカと金時草の酢味噌和え（お通し）

ビールのグラスは切子ガラス、加賀野菜の金時草、と出だしから嬉しい演出です。
 

◆ カワハギ丸ごとカルパッチョ

コリコリとしたカワハギの身を、とろ～りコクのある肝と、さっぱりポン酢ダレで頂くカルパッチョ。身の淡白な味に、こってりした肝、さっぱりしたポン酢タレの相性抜群！身も肝がたっぷりなのが嬉しかった…。
 

◆ ガスエビの七輪焼き

頭から尻尾まで全部食べられるガスエビは、香ばしく、甘味も旨味もしっかり感じられます。
 

◆ 自家製ぶりのかぶらずし

かぶらずしも、北陸地方ならではの冬の味覚ですね。なれずし系、大好物です！挟んである鰤が肉厚で食べ応えがあり、麹の独特のコクと香りが、お酒の友にぴったり。塩加減もちょうど良く、持ち帰りたいほどでした。　
 

◆ ゲンゲの天ぷら

水深２００メートル以深に棲む深海魚、ゲンゲ。身は柔らかく白身のようですが、脂が乗っていてゼラチン質が多く、一口目はふわっとした食感で、その後にとろりと滑らかな舌触り。天つゆより塩で頂くほうが、身の味わいがしっかりと感じられました。

◆ ユリ根と銀杏のかき揚げ

こちらのお店は、揚げものが格段に美味しい！と感じ、次々にオーダーしてしまいました。ユリ根と銀杏の組み合わせがまた素敵。

◆ 上市里芋唐揚げと黒作り

イカの墨と肝を合わせた熟成発酵の塩辛、黒作りも北陸ならではの珍味ですね。じゃがいもに塩辛を乗せて食べるのと同じ感覚ですが、里芋のホクホクした中のねっとり感と、黒作りのコクがよく合いました。
 

◆ 加賀蓮根もっちり揚げ

◆ 霜降り氷見牛とトマトと生ウニの朴葉焼き

肉＋ウニという最近ポピュラーな組み合わせに、トマトの酸味と朴葉味噌の香ばしさが加わり、ちょっと食べたことのない味わいでした。肉が柔らかくて美味しい！朴葉味噌の味も良くて、最後までこそげ取って食べる始末。
 

◆ 蟹味噌リゾット

◆ 酒粕アイスと木苺と甘麹のソース


お店の雰囲気は前述の通り、いい意味で肩の凝らない居酒屋風ですが、オーダーしたお料理は全てハズレなしで、大満足でした。本当は、氷見うどんや白海老のかき揚げ、魚のしゃぶしゃぶなんかも食べたかったし、メニューの端から端までオーダーしたかったくらいです。

また、店員さんのどなたに何を尋ねても、打てば響くような答えが返ってくることや、迅速で気持ちの良い応対がとても印象深く、全てにおいて居心地の良いお店でした。 次回富山に来る時も、ぜひまた「だい」さんを利用したいと思います。
ごちそうさまでした。

2015年11月某日の旅先：　富山県富山市「酒菜工房 だい」さん 

だい （居酒屋 / 新富町駅、県庁前駅、電鉄富山駅・エスタ前駅）
夜総合点★★★☆☆ 3.5