無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

富山市「麺家いろは CiC店」~駆け込みラストはブラックで①~

富山滞在時間も残りわずか。最後は富山市役所展望塔に登って、360℃の富山市内を俯瞰した後、富山城址公園にある富山城(戦後に建設されたもの。天守閣内は富山市郷土博物館になっています)の姿を拝んだら、もう夕方。そろそろ帰りの新幹線の時間が近づいてきました。
 
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富山での最後の食事は、富山のご当地ラーメン・通称富山ブラック、そして「石谷もちや」さんの黒砂糖蜜を絡めたあやめ団子と、奇しくも漆黒コンビで幕を閉じることとなりました。意地汚く最後まで食べ続けるのが、我ながらあっぱれ。

そもそも富山ブラックラーメンとは、戦後に肉体労働者たちが食べていたラーメンを指すのだとか。塩分補給を兼ねて白飯と一緒に食べることを想定して作られた、濃い味付けの醤油ラーメンの色が由来と聞いて及び腰でしたが、なんでも「麺家いろは」さんは、過去に東京ラーメンショーでV5を達成した実績があるそうで、ことラーメンに関しては保守派の私、それならば…と試してみる気になりました。
 
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もうひとつの安心材料は、富山ブラックの黒さの元が、魚醤を長時間煮込んだ黒醤油という点でした。自宅では決してナムプラーを切らすことない魚醤好きなもので、黒さは塩分ではなく、旨味なのだとすんなり納得。

頂いてみると、なるほど見た目の黒さとは裏腹に塩加減はあくまでも軽く、それでいてコク深く複雑な旨味を感じます。もちもちの麺とスープがするするっとお腹に収まる、あっさりした食べ心地でした。材料始め色々とこだわり溢れる麺とスープのようですが、そんな気負いを感じさせず、毎日でも食べられそうな、町の中華そば的安定感があるのも、気に入りました。

「麺家いろは」さんの店舗は他にもあるようですが、こちらのCiCは、富山駅前のCiCビルの地下フロアにあって便利。帰京前の飛び込みラーメンが出来る、旅行者には大変有難いロケーションでした。

意外性や話題性が先行するご当地ラーメンには少々懐疑的でしたが、富山ブラックを食べてみて 、決してイロモノばかりではないのだと知りました。次回はシロエビらーめんも食べてみたいと思います。
ごちそうさまでした。 

麺家 いろは CiC店ラーメン / 電鉄富山駅・エスタ前駅新富町駅電鉄富山駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

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