セント・エルモス・ファイアー / St.Elmo's Fire ~再・鑑賞後感~
※あくまでも個人的な感想です。一部作品のあらすじやテーマに触れている箇所があります。
まだこの映画をご覧になっていない方は、以下記述に目を通される際はどうぞご留意下さい。
--------------------------------------------------------------------------------
本や映画の鑑賞ログに使っていたアプリの、長期の不具合っぷりに匙を投げ、全てのログを整理してから別のアプリに移行したのですが、その作業によって期せずして、これまで読んできた本・観てきた映画を改めて振り返ることが出来ました。
まだこの映画をご覧になっていない方は、以下記述に目を通される際はどうぞご留意下さい。
--------------------------------------------------------------------------------
本や映画の鑑賞ログに使っていたアプリの、長期の不具合っぷりに匙を投げ、全てのログを整理してから別のアプリに移行したのですが、その作業によって期せずして、これまで読んできた本・観てきた映画を改めて振り返ることが出来ました。
何年経っても鮮烈な印象が色褪せない作品もあれば、メモを読んでも内容がぼんやりとしか思い出せないものもあるかと思えば、つまらなさ過ぎたことで妙に記憶に留まっている作品もあり、なかなかに感慨深い時間でした。これをきっかけに、もう一度、読み直したり、観返したい作品がたくさん出てきたので、時折そのレビューも綴っていこうと思います。
まずは、何と言ってもこれ。1985年の「セント・エルモス・ファイアー」は、当時ブラット・パックと呼ばれる、ハリウッド映画に出演する若手俳優たちがどどーんと出演していた、青春群像劇です。当時は大人気だったロブ・ロウが、ルックスはいいけどダメ男を、この頃はほぼ無名だったデミ・ムーアが、恋多き奔放な女性を演じているなど、と時代を感じます。
私は、当時も今もいまひとつ人気に欠けるエミリオ・エステベス(マーティン・シーンの長男で、これぞホントのお騒がせ男、チャーリー・シーンの実のお兄さん)と、アリー・シーディが大好きで、二人が出ている「ブレックファスト・クラブ」と合わせて、大好きな映画でした。
私は、当時も今もいまひとつ人気に欠けるエミリオ・エステベス(マーティン・シーンの長男で、これぞホントのお騒がせ男、チャーリー・シーンの実のお兄さん)と、アリー・シーディが大好きで、二人が出ている「ブレックファスト・クラブ」と合わせて、大好きな映画でした。
当時も感じていましたが、ストーリーとしては全く大したことはないのです。大学時代の男女7人の仲良しグループが、それぞれ社会の荒波に揉まれ、挫折や失恋などを経験しながら成長していくのですが、家族の愛に飢えていたり、信念を捨てて出世を目指したり、親の庇護から抜け出せなかったり・・・と、どれも強烈な既視感を覚えるほど、ありふれた設定です。
ですが、このテの映画は、これで良いのです。泣いたり怒ったり叫んだりと、青春真っ只中ゆえ、感情豊かに騒ぎまくる彼らの姿を目で追いながら、流れる音楽で、更に気分が盛り上がる。これぞ、王道です。
観返してみて新鮮だったのは、当時の彼らが、かなり幼く見えること。以前は、彼らの青春に自らを投影させることも出来ましたが、今の私は大学を卒業したばかりの彼らより年上になってしまったので、もはや青春を重ね合わせることは出来ず、ただただひたすら「可愛い!」と思ってしまうのでした。
ですが、このテの映画は、これで良いのです。泣いたり怒ったり叫んだりと、青春真っ只中ゆえ、感情豊かに騒ぎまくる彼らの姿を目で追いながら、流れる音楽で、更に気分が盛り上がる。これぞ、王道です。
観返してみて新鮮だったのは、当時の彼らが、かなり幼く見えること。以前は、彼らの青春に自らを投影させることも出来ましたが、今の私は大学を卒業したばかりの彼らより年上になってしまったので、もはや青春を重ね合わせることは出来ず、ただただひたすら「可愛い!」と思ってしまうのでした。
そうそう、この映画はサントラも大好きでした。デヴィット・フォスターが作曲したインストゥルメンタルは誰もがどこかで耳にしたことがあるでしょうし、ジョン・パーの歌うメインテーマ曲のPVは映画のハイライトが盛り沢山で、MTVで流れるたびに悶絶していました。「ブレックファスト・クラブ」はシンプルマインズの「Don't You」、「プリティ・イン・ピンク」にはOMDの「If You Leave」など、青春映画には、耳に残る思い出の音楽がつきものですね。
エミリオ・エステベスは、その後監督業を中心に活躍し、親友トム・クルーズの「ミッション・インポッシブル」にカメオ出演(すぐ死んじゃう・笑)する以外は、俳優として目立った活動をしていませんが、2006年の「ボビー」では、かつての恋人デミ・ムーアを重要な役に据えたり、父親のマーティン・シーンを主役にした「星の旅人たち」を撮るなど、いい人そうなそのイメージが裏切られることはありませんでした。
アリー・シーディを最後にスクリーンで観たのは、ロザナ・アークエットが監督した「デブラ・ウィンガーを探して」でした。ブラット・パックと呼ばれていた面々ももう50代。しかし、この映画の輝きは失われることなく、私も含め、誰かの心にちゃんと残っているのです。