無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

六本木「サロン・ド・テ ロンド」~ニキのパワーにあてられて~

国立新美術館ニキ・ド・サンファル」展は、予想を超える見応えで、素晴らしい展示でした。しかし、自らの心の底にあるものを余さず掬い上げ、それを全身全霊で作品に注ぎ込む、彼女のエネルギーの強さが凄まじく、鑑賞する側の体力もかなり強いられるものだったので、見終わった後は思わずロビーのベンチに座り込んでしまいました。強烈なニキのパワーにあてられて、心身共にすっかり消耗してしまったのです。

すぐには移動する気力もなく、ひとまず館内のカフェでクールダウンすることに。乃木坂方面出入口から出て歩いたところに「ウエスト青山ガーデン」さんがあって、普段であればそこを利用するのですが、この日はそこまで行く着く元気すら、ありませんでした。
 
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国立新美術館には、1階ロビーのオープンスペースにある「カフェ・コキーユ」さん、B1階のミュージアムショップ脇にある「カフェテリア・カレ」さん、そして2階フロアとつながる逆円錐型の空間にある「サロン・ド・テ ロンド」さんの、計3つのカフェと、3階フロアにつながっている、もうひとつの逆円錐型空間を利用した「ブラッスリー・ポール・ボキューズ・ミュゼ」さんが入っています。気軽に利用できて人気なのは、B1階と1階のカフェですが、もう人のざわめきすら受け止めきれない状態だったので、ランチタイム前の時間で、比較的空いていた「サロン・ド・テ ロンド」さんに入りました。

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円錐の中心がバックヤードになっていて、それをぐるりと囲むように席が配されており、席からは1階ロビーが見渡せます。ちょうど後ろ向きに映っている、吊り下げられているオブジェは、ニキの作品の一つ。
 
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◆ コーヒー風味のチョコレート(ほろ苦いコーヒーソースと共に)
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私にしては珍しく、強烈に甘いものを欲していたので、甘さもボリュームもありそうな、こちらをオーダー。ほろ苦いと書かれたコーヒーソースも、モカクリームがサンドされたチョコレートケーキも、しっかりとした甘さで、普段だったらとても食べきれるものではありませんが、痺れるような甘さは、正にこの時私が望んでいたもの。疲弊していた脳に栄養が行き渡るようで、呪縛が解けるかのように、全身もゆるりと弛緩していきました。
 
小一時間ほどして、やっと体力も気力も回復しました。甘いものは、こういうときには本当に有難いものですね。ごちそうさまでした。

サロン・ド・テ・ロンドカフェ / 乃木坂駅六本木駅青山一丁目駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0