無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

下北沢「カフェ 般゜若(Cafe Pannya)」~さらりと穏やか、スパイス香るカレー~

2014年までは、あまりにも取り憑かれたように、あちらこちらと食べ歩いたせいか、昨年はちょっとトーンダウンしていたカレー欲。しかし、今年2016年に入り、またむくむくと私の中のカレー熱が高まってまいりました。

この傾向は何なのかという考察はさておき、欲求に素直従ってこの日は下北沢へ。「カフェ 般゜若(Cafe Pannya)」さんは、カレーがマイブーム真っ只中だった2014年に訪問した時には一時閉店でお目もじ叶わず、昨年リニューアルオープンした時にはこちらの熱意が傾かず、と行き違いの末の訪問と相成りました。

自宅を出た時には、イカスミの真っ黒なフライ衣が特徴的な「マハーカツカレー」を頂こうと意気込んでいたのですが、彩りが綺麗なメニュー写真のビジュアルに惹かれたのと、当日のお腹のコンディションとの兼ね合いで、この日は野菜カレーラムキーマの合いがけである「セイロンミックス」をオーダーしてみました。
 
若い女性お二人で切り盛りしているカウンター内の調理台が良く見える席につくと、早速私のカレーを調理してくださっている様子。手際良く、野菜にはさっと火を入れて、何やら鰹節らしきものも投入されていたような…。モルディブフィッシュ的な旨みが加わるのでしょうかね。

◆ セイロンミックス(ラムキーマと野菜カレーの合いがけ)
 
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手前、シャバシャバタイプの野菜カレーには、しめじ、えのきだけ、オクラ、キャベツ、かぼちゃ、ズッキーニ、人参など野菜がどっさり。適度な歯応えが残った野菜は、それぞれの味も際立ちます。初訪問だったのでカレーは中辛にしてみましたが、鮮烈な辛さはなくとも、後からじわじわと効いてくるタイプ。穏やかな塩気で、且つ小麦粉を使用していないので、スパイス、特にカルダモンの風味がダイレクトに感じられますが、でしゃばり過ぎた感じはなく、むしろさらっと舌に馴染む味わいです。梅肉がしのばせてあり、ちょっとした味のアクセントになっていて、へぇ~と感心しました。

ライスの上に盛られたラムキーマは逆に、スパイスを多用してラムの臭みを消すようなことはせず、ラム肉本来の甘さや爽やかさが活きた、旨みあるしっとりタイプ。こちらも塩味控えめなので、好きな人にとってはラムの美味しさを堪能出来ますし、ラムが苦手な人なら尚のこと、トライしやすい味わいではないかと思います。ぷちぷちの押麦入りサフランライスもかためで好みでしたし、どちらのカレーにも、パクチーがぴったりの相性でした。

「カフェ 般゜若」さんのように、スパイスを効果的に使った小麦粉不使用のカレーは、シンプルで、どことなくプリミティブな味わいがクセになります。スパイスの効能が体の奥まで染み込んでいくようで、事実、この日はいつまでもぽかぽかと体が温かく、それでいて、ちっとも喉の渇きを覚えませんでした。文句なく美味しいカレーでしたので、次回こそは、初志貫徹してマハーカツカレー」を頂きたいと思います。

今年はカレー食べるぞ!ごちそうさまでした。

般゜若 PANNYA CAFE CURRYカレー(その他) / 東北沢駅下北沢駅池ノ上駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5