無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

代々木上原「按田餃子」~本当に胃もたれなし!斬新メニュー&驚きの効果~

以前「ジーテン」さんでの食事帰りに見かけた「按田餃子」さん。その時は、ちょうどオープン直前だったようで、珍しい店名だけが記憶に残っていました。店名に掲げている餃子の他に、ヘルシーでユニークなメニューが揃っていて、尚且つ美味しい、との評判を聞いて、ずっと行ってみたいと思っていたお店です。

お店の佇まいは、香港や台湾で良く見かける現地の人の食卓替わりの食堂といった、ざっかけないゆる~い雰囲気が、いい感じ。テーブル席が一つとカウンターだけのお店ですが、ランチタイムめがけて、持ち帰りも含めて次々にお客さんがやって来ました。席に着くとまず、お水ではなく白湯が出てくるのが、嬉しいですね。

◆ 水餃子(鶏肉&香菜ときゅうり、豚肉&大根とザーサイ)
DSC_0731
この日は、あっさりベーシックなタイプの鶏肉&白菜と生姜が品切れということで、鶏肉&香菜ときゅうり、豚肉&大根とザーサイの2種を頂きました(一皿5個ずつ)。ハト麦を練り込んだ厚めの皮は、歯が食い込むむっちり加減で、皮の美味しさを楽しめるタイプ。大根とザーサイの相性は予想がつきましたが、香菜ときゅうりもほのかな青臭さがハマる相性良し。これは真似したい組み合わせです。餡自体は塩加減も控えめで、後味は非常にあっさり。肉よりも、それぞれの2種の具材の風味が強く印象に残ります。

肉汁と油滴る餃子をビールで流し込む!といったタイプとは180度異なりますが、この独特な餡の風味は、ビールにもワインにも良く合うはず。あっさりしているので、いくらでも食べられそうです。この日は単品で頂きましたが、他のお客さんの多くがオーダーしていた水餃子定食は、豚そぼろご飯海藻スープがついたセットになるそうで、これも美味しそう!次回は定食で頂いてみたいと思います。

◆ 麻婆豆腐飯定食
DSC_0734
初訪問で、しかも四川料理に特化した店以外で麻婆豆腐を頼むのは結構勇気がいるのですが、油を使わないあっさり麻婆豆腐との説明書きに惹かれてオーダーしてみました。これがとびきり美味しかった!辛味控えめな分、くっきりとした山椒の爽やかさが際立っていて、パンチある味わいが物凄く好みです。セットには海藻スープと、茹で青菜がつきます。サラダじゃないところがステキ!
 DSC_0735

◆ラゲーライス(ハーフ)
DSC_0736
ハトムギご飯に、ぷりぷり肉厚の大ぶりな木くらげと金針菜、八角で煮た豚肉、生姜の千切り、人参と大根のなますが載ったラゲーライス、いっぺんで気に入ってしまいました!八角香るシンプルな醤油味の豚肉と、くたくたに煮込まれた金針菜が中心の穏やかな塩加減と、ハト麦入りのご飯のプチプチ感、なますのシャキシャキ感など楽しい食感が重なり、あっさりタイプの「のっけご飯」ながら、非常に印象深い味わいでした。この日は他に色々頼んだのでハーフサイズにしましたが、次回はレギュラーサイズで思う存分頂いてみたいです。

ターメリックレモネード(ホット・右)&しゅわしゅわ茶(アイス・左)
DSC_0737
ドリンクメニューを見て真っ先に目に留まったのがこちら。ターメリックの黄色が目にも鮮やかなレモネードは、濃度が高くとろりと呑み応えアリ!胃の腑からぽかぽかと温まってくる薬膳効果の高いホットドリンクで、酸味と甘みのバランスも良く、病みつきになりました。黒茶の一種であるスパイスティーソーダで割ったしゅわしゅわ茶も、ほどよい甘みですっきりとした飲み口でした。

他では見かけないユニークなメニューが多いお店ですが、その組み合わせの意外性よりも、滋味深い旨さの印象の方が遥かに上回っており、更にきちんと身体にいいもので構成されている、というのが素晴らしいと思いました。事実、副菜やスープも含めて結構しっかりめに頂いたのに、お店を出ても尚胃が軽い!

私は単純に美味しいものを食べたい、という口福欲求に従って食べ歩いているので、美や健康のことだけを考えて食事を選ぶ姿勢はしっくりこないのですが、美味しいだけでも嬉しいのに、身体に優しいという+αが加わると、多幸感が増しますね。

精算後にレシートを見たら、のヘッダーに「助けたい包みたい按田餃子でございます。」と印刷してありました。可愛い!この、気負いのない健康志向の姿勢にも、とても好感が持てました。

ごちそうさまでした。

2016年3月某日の旅先:  代々木上原「按田餃子」さん 

按田餃子餃子 / 代々木上原駅代々木八幡駅代々木公園駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5