無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

神田「さば銀 神田店」~生・〆・炙りにフライやサンド…鯖七変化!~

猛烈に魚を食べたくなった日の夕食に「さば銀 神田店」さんに伺いました。もとは「又佐」という居酒屋さんだったのが、「さば銀」としてリニューアルオープンされたそうで、年季の入った気取りのない居酒屋さん然とした構えに心安らぎます。

本来「○○尽くし」という趣向は、途中で飽きが来そうであまり積極的にトライしないのですが、鯖を筆頭とする青魚が大好きなので、今回は鯖尽くしだったら飽きずに楽しんで食べられるかも、と考えての訪問でした。

◆ 鯖の白子煮つけ
DSC_0794
お通しは鯖の白子煮つけ。鯖の白子は初めて頂きました。中までよく煮つけてあって美味しかったのですが、やや味が濃い目でした。

◆ 鯖尽くし(生、〆、炙り、ごま鯖)
DSC_0796
濃厚な鯖独特の旨味の余韻を味わえる刺身、すっきりした味わいが後を引く〆鯖、脂の乗りを実感できる炙り鯖、そして福岡の郷土料理ごま鯖、と4種の鯖料理が味わえる、魅力的な一皿。やっぱり、鯖って美味しいなぁ…。

◆ 鯖の月見りゅうきゅう
DSC_0797
鯖の刺身を醤油、すりごま、葱などと和えた郷土料理りゅうきゅうは、予想通り、私の好みにハマる味でした。以前大分に旅行した際、時季外れで食べ損なっていたので、今回こちらでリベンジ出来て大満足!上に載った卵黄を和えると、ねっとりしたまろやかさが加わって、更にオツな味に。

◆ いかと韮のピリカラ和え&葉山葵のお浸し
DSC_0795
鯖以外の料理は、モロに酒のつまみ的なものを頂きましたが、少々塩辛さが気になりました。特にお浸しは、酒を呼ぶ以前に、お酒で舌を洗わなくてはという感じで、葉山葵だけ器から引き上げて汁気を切りました。これはちょっと塩分濃すぎでは…。

◆ 春野菜の天ぷら
DSC_0798
ふきのとうを始めとする春の山菜天ぷら。揚げ物ではありますが、塩気の強いおつまみの後だったので、口直しに最適でした。やっぱり山菜は天ぷらに限る!

◆ 鯖フライ
定番ではなく、オススメメニューとして紹介されてたので、思わず一人前だけオーダー。写真を撮り損ないましたが、ゆうに二人前はある、あまりの大ぶり&肉厚っぷりに圧倒されました。とはいえ決して大味ではなく、ふっくらと柔らかい身は味わい深く、程よい脂気があって、美味しかったです。

〆さばサンド
DSC_0800
「さば銀」さん
さばサンドは、トーストしたパンに〆鯖を挟んだ珍しいタイプでした。パンの内側にはバターが、鯖と共にホースラディッシュがサンドされた和洋折衷の組み合わせと、温かいパンと〆鯖という意外性に驚きましたが、これがなかなかイケる味で、全然アリ!ツンとくるホースラディッシュの辛味が良いアクセントで、これぞ酒のつまみに相応しいサンドウィッチと言えそうです。
 
シンプルな刺身や〆が美味しいのは当然ですが、鯖という魚は、煮たり揚げたり和えたりと、それなりに手を加えても、他の味や熱に負けない力強い旨味を持つ魚であることを、再認識しました。鯖ばかりだと途中で倦んでしまうのでは…という当初の不安はことごとく払拭され、また一段と鯖愛が深まったような気さえします。たまにはこんな「尽くし」もいいものですね。

ごちそうさまでした。

2016年3月某日の旅先: 神田「さば銀 神田店」さん

さば銀 神田本店魚介・海鮮料理 / 神田駅新日本橋駅三越前駅
夜総合点★★★☆☆ 3.2