無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

熊本地震に際して

4月14日の最大震度7という地震、並びに16日未明のマグニチュード7.3の地震で被害に遭われた皆さま、そして今尚続く余震で、不安が募る避難を余儀なくされていらっしゃる皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。未だ安否不明の方々については一刻も早く無事発見の報がもたらされることを、そして救助活動に尽力されている全ての皆様のご無事をお祈りしております。

以前、久住高原と阿蘇エリアを旅したことがあります。旅行で訪れたことのある土地は愛着もひとしおで、今回の被害もひとごととは思えませんでした。久住高原から見渡した夕日や、どこまでも広がる草千里の景色、風と共に走り抜けたやまなみハイウェイは、今でも忘れられません。
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実は、今週末に熊本市内への旅行を予定しておりました。観光はもとより、交通事情もボランティアの受け入れ態勢も整っていないということもあり、旅行は断念しましたが、現時点では義援金等でしか力添え出来ないことが歯痒くてなりません。
 
今年は東日本大震災から5年目を迎え、例年以上に、様々な局面で震災を振り返る試みがなされました。阪神淡路、東日本、そして今回の熊本でもたまたま被災地にはおらず、近しい人を失うこともなかった私は、年月を重ねれば重ねるほど、体験したことの重さの隔たりを強く感じています。

しかし、実際に被災された方々と同じ体験をしていない私が、その重い荷物を少しでも肩代わり出来ることがあるとすれば、その最たるものは、災害の悲劇を、心の痛みを、万が一次に似たような事態が起きた時にはもっと最小限に食い止められるような手立てを講じることを、ずっと忘れずにいることだと思います。そしてそのことが、私の行動原理に少なからず影響を与えているのだと信じてもいます。

ここ数日ショックを受けていましたが、一方で、私がくよくよしていても何も始まらないのも事実です。被災地への願いを胸に秘め、そして次は自分が被害に遭う可能性がなきにしもあらずという戒めを守り、自分自身の生活を疎かにすることのないよう弁えたいと思います。

余震の速報を聞くたびに胸が痛みますが、どうかこれ以上の被害が出ないことを、そして一日も早く皆様に日常が戻ることを心からお祈り申し上げます。その暁には、今回涙をのんでキャンセルした熊本旅行のリベンジを決行する所存です。その日を心待ちにしつつ。