無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

築地市場「やじ満」(再訪)~お店の雰囲気もご馳走です~

ランチタイムにかかる前にと勇んで築地に出掛けたのに、目当てのお店の目当てのメニューは、10時半の時点で既に完売!GW前ならさほど混まないのではという予想も見事に外れました…。がっかりし過ぎて一瞬思考停止してしまったものの、空腹度は増すばかり。少し待てばすぐに入れて、味に間違いないのない「やじ満」さんを再訪すべく、方向転換しました。

◆ あさりらーめん
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牡蠣を食べることが出来ない私としては、待っていました!のあさりらーめんは、カキらーめんの時期終了後、4月から9月までのメニューです。生姜香るクリアなスープは塩味でさっぱりしていそうですが、あさり出汁が想像以上に濃厚で、意外にもしっかりした味わい。弾力あるふっくらあさりが8粒、しゃきしゃきのもやし・ニラ・白髪葱、ぷりっとした歯ごたえのキクラゲ、と具も豊富で、食べ応えもカキらーめんに引けを取りません。美味しい~。

◆ もやしそば
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同行者は、常連さんのオーダー率が高かったもやしそばを。シンプルな醤油味で、塩味のあさりらーめんよりもむしろ優しく、穏やかな味わいです。万人に愛される、食べ飽きないタイプのオーソドックスなラーメンだと言えましょう。

◆ ジャンボしゅうまい
もちろん今回もジャンボしゅうまいを頂きました。メニューによると、一人前4個、半皿で2個ですが、市場関係者らしきご婦人は「しゅうまい1つ、もやしそば」とオーダーされていて、そういうのもアリか!感心しながら、耳をそばだてていました。

前回もそうでしたが、お店の方の接客が気持ち良く、美味しく、楽しく、気持ちよく食事が出来る環境も、「やじ満」さんの魅力の一つだと思いました。今回カウンター内にいらしたのは、よく通る声がステキなお姉さんでしたが、ポンポンとリズミカルにオーダーを復唱し、くるくるとカウンターの中で立ち働く姿が清々しいこと!そして、お客さんの顔ぶれも良い感じ。「やじ満」さんのお料理は、ラーメンに限らず何でも盛りが多めなのですが、それでも尚「大盛りね!」とオーダーし、あっという間に完食している市場のお兄さん方のカッコ良さよ…。

食事中は、目の前に張り出されているお品書きを順に追っていくのもお楽しみ。ワンタン麺もいいし、あんかけの広東麺もきっと美味しいに違いない。特製こだわりチャーシューというメニューがあるくらいだから、チャーシュー麺も気になるし、レバニラ炒め丼豚の生姜焼き丼は字面からしてそそられる…。次来た時にオーダーするのは、あれかな?これかな?と妄想しながら、もぐもぐするのもまた楽し。 

特に手書きの短冊に書かれている、「たまには直感も大切ですョ」とか「15種類のぐ沢山(なぜか「具」だけひらがな&大文字)」、「新鮮極上ザーサイ」などのじわじわツボる言葉遣い、「こんな寒ーい日には…」「食事バランス気になる方」などお客さんを気遣うコメントなどを読んでいると、お店の方のお人柄がしのばれて、お腹だけでなく、気持ちもあったかくなりました。

ごちそうさまでした。

2016年4月某日の旅先: 築地市場「やじ満」さん