蔵前「すぎ田」~衝撃の肉質と味わい~
食べたもののことについてのブログも、文体を常体に変えて再スタートします。
ブログ休止中も変わらず食べることは好きだったけれど、外で食べ歩く頻度は以前より減った。当初は「食べログ」とリンクしていたこともあって、自分の手でレビューを書いた店が増えていくのが妙に楽しくて、新しい店を開拓すべくあちこちと食べ歩いていたけれど、そのうちに食べては書き食べては書き…とだんだん消化試合のようになってしまっていた向きも…。食べることが好きだからこそ、今後はやみくもに食べ歩くのではなく、今これが食べたい!と感じる直感を重視して、好きなお店はリピートし、一期一会も大切にしながら、しみじみと美味しく味わっていきたいなと思う。
再開にあたっては、過去半年ぐらいに食べてきたものを順不同に書き記していきます。今回は蔵前の「すぎ田」さんについて。
平日の昼に開店時間に合わせて伺ったのだけど、お店の前には2~3人ほど年配のサラリーマン男性たちが今か今かと開店を待ちかまえていた。お店自体の歴史は存じ上げないけれど、建屋が新しいのか、店内はモダンですっきり。照明も明るめで、今まで経験してきたとんかつ屋さんとはちょっと違う、近代的な雰囲気。眩しいくらいの白木のカウンターの向こう側に鎮座した、油をたたえた2つのピカピカの銅鍋が印象的で、期待が高まる!
◆ とんかつ・ヒレ(別料金でご飯と豚汁をプラス)
カウンターに座ったので調理工程を見守っていたのだけれど、「えっ、あんなに厚いの?」と慄くほどの厚み。三度に分けて揚げているようで、揚げ上がりまでに時間がかかるけれど、先に供された、ことの他美味しい豚汁に舌鼓を打っていたので気にならなかった。こちらの豚汁はたっぷりと生姜が効いていて、生姜ラバーには嬉しいキレのある味わい。豚汁においては、東銀座「にし邑」さんの酒粕入りが私史上No.1だけど、この生姜たっぷりバージョンも捨てがたいなぁ…と、自宅で作る豚汁にも取り入れようと目論む。
さて、待ちに待った肝心のヒレかつは、その柔らかな歯応えに思わず同行者と顔を見合わせた。ふにゃふにゃと頼りない柔らかさではない。十分過ぎるほどの厚みがあるのが嘘のように、すすっとそのまま真っ直ぐ、抵抗なく歯が食い込んでゆく気持ち良さ。豚肉自体のジューシーな肉汁は感じるものの、押しつけがましい油気は感じさせない、さらりとした味わいで胃にすとんすとんと落ちてゆく。夢中になって頂いているうちに「あれ、もう食べちゃった??」と、皿を二度見。今まで食べてきたとんかつとはまた違うタイプの、気高さすら感じるとんかつでした。
さて、待ちに待った肝心のヒレかつは、その柔らかな歯応えに思わず同行者と顔を見合わせた。ふにゃふにゃと頼りない柔らかさではない。十分過ぎるほどの厚みがあるのが嘘のように、すすっとそのまま真っ直ぐ、抵抗なく歯が食い込んでゆく気持ち良さ。豚肉自体のジューシーな肉汁は感じるものの、押しつけがましい油気は感じさせない、さらりとした味わいで胃にすとんすとんと落ちてゆく。夢中になって頂いているうちに「あれ、もう食べちゃった??」と、皿を二度見。今まで食べてきたとんかつとはまた違うタイプの、気高さすら感じるとんかつでした。
ふだんはあまり頂くことのないポークソテー。しかし、こちらの「すぎ田」さんのメニュー表に記されているのが、豚肉料理はとんかつ(ヒレ・ロース)かソテー(ヒレ・ロース)の二択のみ(他には海老フライ、オムレツ、サラダ)だけにとても気になって、こちらもオーダー。
これがとんかつ以上に凄かった。バターとウイスキーで盛大な炎を上げながらソテーされた肉はぷりっぷり!そして、艶やかてりってり!ヒレかつ同様肉質は言わずもがなだけれど、ご飯が進むコク深さながら決してしつこくなく、バターとウイスキーの香りも相まって洗練されたオトナ味。ポークソテーは、お店によっては甘さが勝つ味付けも多いので、つい敬遠しがちだったけれど、こちらでオーダーしてみて良かった…。個人的にとても好きな味付けで、うっとりしながら瞬く間に完食。
二品ともに通ずる感想としては、ボリュームある肉を頂いたことを感じさせない驚きの軽やかさ。特に、とんかつって定食で頂くことが殆どなので、普段の食べ終わりはお腹一杯の充足感に満たされるのだけど、「すぎ田」さんのとんかつは、美味しかった~という満ち足りた思いと共に、なんならもう一皿食べられるかも?と錯覚するくらい、口と胃が、もっともっととお代わりを呼ぶ軽さと味わいが特徴的でした。前述の通り、豚汁も忘れ難い。
ブログを書くようになってから改めて実感したことは、自分は相当とんかつが好きなんだということ。生姜焼きや豚しゃぶ、角煮や煮込みなど美味しい豚肉料理は数多あれど、最も愛すべき豚肉料理はやっぱりとんかつ!今年もとんかつ屋さんに足繁く通おうっと。
ブログを書くようになってから改めて実感したことは、自分は相当とんかつが好きなんだということ。生姜焼きや豚しゃぶ、角煮や煮込みなど美味しい豚肉料理は数多あれど、最も愛すべき豚肉料理はやっぱりとんかつ!今年もとんかつ屋さんに足繁く通おうっと。
ごちそうさまでした。
すぎ田 (とんかつ / 蔵前駅、田原町駅、浅草駅(東武・都営・メトロ))
昼総合点★★★★☆ 4.0
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