無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

御菓子司 絹笠 新大阪駅店~旅のお供にもぴったりな、とん蝶~

「どうとんぼり神座 エキマルシェ新大阪店」さんで朝食を済ませた後、同じく駅構内の「御菓子司 絹笠 新大阪駅店」さんに寄る。この日は終日万博記念公園内で過ごす予定で、昼食を摂るのもままならないかもしれないスケジュールとなる気配に、もしもの時の虫養い用としてとん蝶を買っておきたかったのだ。

◆とん蝶・黒豆入りとん蝶・七味入りとん蝶
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「御菓子司 絹笠」さんは、店名の通り上生菓子や御祝菓子などを扱っている和菓子屋さんなのだけど、とん蝶は甘いお菓子ではなく、おこわむすびだ。ずっしりと持ち重りする包みを開くと、塩昆布と大豆を混ぜ込んだ三角形のおこわむすびに、小梅が2つ。名前の由来は、ふる里をイメージさせる、とんぼと蝶からなんだとか。

実はこのとん蝶、以前書いたこともある私の大好物・湯島「つる瀬」さんのむすび梅を彷彿とさせる。故に、以前からその存在に興味津津だったものの、大阪滞在中は食い倒れ過ぎて常に満腹状態だったので、「ま、いっか次回で…」とずっと機を逸していた。しかし、今こそ味わうべき時なり!スタンダードなとん蝶と、黒豆入りとん蝶、そして七味入りとん蝶の3種をゲットしてホクホク♪

詳細は後述するが、万博記念公園でお目当てのみんぱく(国立民族博物館)に行ったはいいが、噂に聞いていた通り、展示品の凄さと品目の多さは到底1日では全て鑑賞しきれないほどのレベルで、ひとつひとつ興奮して見ていたらちっとも進まなかった…。どこかの店に入って昼休憩するのも惜しいほど時間が足りなかったので、予めとん蝶を用意して行った自分、グッジョブ!だった。
 
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(左は黒豆入り、右は七味入り)

地下のくつろぎスペースで頂いたとん蝶は、1包みでおむすび2つ分ぐらいに相当する、満足感いっぱいのボリューム。むすび梅に比べて味もしっかりついていて、おこわのもちもち感や具のしっとり感も、こちらの方が強く感じる。小腹満たしというよりも、むしろしっかりとお腹にたまる食事レベルの安定感のおかげで、後半戦の鑑賞に挑む活力が沸いてきた。

1包みでお腹いっぱいになったため、他2種は後で頂いたのだが、黒豆入りはホクホクとした黒豆の素朴な甘味で中和された塩加減が私には丁度良く、七味入りは山椒のピリッと引き締まる味わいが気に入った。3種類ともそれぞれ美味しかったので、翌日なんばウォークにある「絹笠 ミナミ店」さんにも寄って、家人へのお土産用にも再び購入した次第。大阪から東京に連れて帰る、楽しみな土産がまたひとつ増えた。

形状は似ている両者だけど、むすび梅はむすび梅の、とん蝶とん蝶の、味の個性ははっきり感じる。個人的には、塩気控えめであっさりしたむすび梅の方が、飽きがこないように感じるが、逆に、ここ一番でちゃんと力を入れたいときや、今回のような旅先でのお腹のSOSで、頼もしい存在と化すのは、断然とん蝶だ。ともあれ、長らく焦がれていたとん蝶を、最適なTPOで味わうことができたのが、何より嬉しかった。

ごちそうさまでした。

御菓子司 絹笠 新大阪駅店和菓子 / 新大阪駅西中島南方駅東淀川駅
昼総合点★★★☆☆ 3.3