無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

函館「ハセガワストア」~函館っ子じゃなくたって~

フレッシュジュースで喉の渇きを癒せたものの、早昼予定の11時までには時間があり、小腹をなだめるため、迷わず目指したのは「ハセガワストア」さん。言わずと知れた、ローカルフードとして函館市民に愛されるやきとり弁当を販売している老舗コンビニだが、函館には縁もゆかりもないくせに、函館といえばこの味を思い出すほど、私もやきとり弁当の味を愛して止まないファンの一人だ。

◆やき弁棒(塩)
今回初めて頂いたのは、肉でご飯と海苔をくるんだ、肉巻おにぎりを串刺しにした「やき弁棒」というユニークな一品。
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焼けた豚肉の香ばしさと、「ワインが隠し味」と謳われたオリジナルのタレや塩の味つけはやきとり弁当と同じで、つまりは、やきとり弁当をコンパクトに串に巻いてしまったというわけ。食べごたえは十分で、持ち歩き出来るサイズ感が面白い!

串が焼けるのを待っている間も、地元の方、海外からの旅行者カップル、近くのホテルに素泊まりしてて朝ごはんを調達に来ました的な、ゆるい感じの旅行者・・・とやきとり弁当を求める人は引きも切らずだ。

◆やきとり弁当(タレ)
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翌日の朝も、大沼公園散策のお供として、今度はやきとり弁当を買い求めた。
すっかり有名になったので今更説明不要かもしれないが、「やきとり」と冠した商品名にもかかわらず、肉は豚肉だ。その由来は「ハセガワストア」さんのHPで詳らかにされているが、十勝の豚丼といい、北海道の豚肉料理は美味しいなぁ。

作り置きなしで、注文してから炙る焼き立ての豚肉とほかほかご飯は格別の旨さだが、冷めても肉はさほど硬くならず、ご飯もべちょっとならないのは、さすが”弁当”と銘打つだけのことはある。肉の旨味も吸ってしっとりした海苔や、甘くなった焼き葱も、程よい合いの手だ。ほんのりにんにく風味の塩も大好きだけど、時間を置いて頂く場合にはタレが最適かも。甘辛ダレとされているけど、甘味が勝っていないのが断然私の好み!

あいにく目前の駒ヶ岳は霞がかかっていたけれど、目の前に広がる湖を眺めながら、大自然の中で頂くやきとり弁当は最高だった!

◆やきとり弁当(季節限定)
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同行者は季節限定のたけのこご飯のやきとり弁当。想像以上にたけのこが入っていて良心的!

◆やきとり弁当(うま辛)
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こちらは前回頂いたうま辛味。4種類の味を制覇したけど、個人的にはタレ、塩、塩だれ、うま辛の順に好き。

常々近所にあったらなぁ・・・と思うのだけれど、こうしてわざわざ足を運ばないと食べられないからこそ、
再会できた時の喜びがいや増すのも確かだ。

お取り寄せや支店拡大が充実している昨今、ことに東京に住んでいると、地方の名物も
簡単に味わえるけど、「ハセガワストア」さんといい、「ラッキーピエロ」さんといい、チェーン展開している業態ながら、地元の方々に愛され、その暮らしに溶け込んで存在し続けていること自体凄いし、函館に行かないと食べられないという付加価値を大切に守っている姿勢を、とても好ましく感じる。こういった心意気を持つ店の味をソウルフードと言わずして何というのだ。

久々の味に舌鼓を打ちながら、こんなことを感じられるのも旅の醍醐味だ。
ごちそうさまでした。

ハセガワストア ベイエリア店焼き鳥 / 末広町駅(函館)十字街駅大町駅
昼総合点★★★★ 4.0