無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

吉祥寺「ペパーミントカフェ」~よりよいガパオを求めて~

自宅で頻繁に作るタイ料理ベスト3は、ガパオ、パッタイグリーンカレー。自己流ながらそこそこ納得のいく出来映えなのですが、一番好きなガパオをもっと美味しく進化させたい!と思い立ち、各タイ料理店の味を研究してみることにしました。改めて思い返してみると、これまではタイ料理店に入っても、自宅で作れないような珍しいメニューをオーダーしがちで、意外と王道メニューは頂いていないことがわかったのです。

まずは、エスニック料理店の定着率が高い吉祥寺、わけても老舗中の老舗である「ペパーミントカフェ」さん。お店のHPにも記載の通り、日本で4番目に古いタイ料理店ということですが、うち2店は既に閉店しているため、現役のタイ料理店としては、六本木「バンコク」さんに次いで2番目に古いお店なのだそうです。

こちらのお店は、オーナーとご家族で経営されていて、井の頭公園のオープンエア席が気持ちいい「ペパカフェフォレスト」さん、カレーの「モンタナ」さん、そして井の頭公園にあるガレットのお店「Cafe du Lievre(カフェドゥリエーヴル)うさぎ館」さんも、同じ系列。どれも吉祥寺に馴染みのある方なら知っている有名店ばかりです。

最近は「ペパカフェフォレスト」さんの方を利用することが多かったので、本店の「ペパーミントカフェ」さんに伺うのは、実に5年ぶりぐらいです。夜にしか訪問したことがないので、ランチタイムは初めてでした。昼日中でもちょっと薄暗いめの店内にカラフルな明かりが灯っていて、このローカル感満載の雰囲気が、良いですねぇ。ランチメニューは、6~8種類のメインに、サラダ&スープバーがセットになるスタイルでした。

◆ 鶏挽き肉のスパイシータイバジル炒めと目玉焼きライス(ガイガパオ)
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「ペパーミントカフェ」さんガイガパオは、粗く挽いた鶏挽肉のごろっとした食感と、深味のある味わいが印象的。個人的には、ガパオ(バジル炒め)ですから、もっとホーリーバジルの風味が際立っているのが好みですが、それを差し引いても美味しかった!青唐辛子入りのタレを加えるとシャープな辛さも加わり、更にうまし。かなり好きなタイプです。

日本ではまださほどタイ料理に馴染みがなかった時代にオープンしたお店らしく、ガイガパオなら「鶏挽肉のスパイシーバジル炒めと目玉焼きライス」カオマンガイならバンコク蒸し鶏のせご飯」といったように、タイ語読みの料理名だけでなく、日本語で分かりやすく表記してあるのが親切ですね。

◆ タイ式焼きそば(パッタイ
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同行者がオーダーしたパッタイも、非常に美味しかったです。ピーナッツの香ばしさと、干し海老の旨みが抜きん出ていて、これも自宅で作る時の参考になりました。ガイガパオもそうですが、一皿のボリュームがあるので、サラダ&スープもつけるとお腹一杯になります。

吉祥寺をうろうろしていた中高生の頃は、エスニックフード店のこの一見妖しげな雰囲気がちょっと怖くもあり、憧れでもありましたが、大人になるとこの雰囲気に居心地の良さを感じます。味のある個人経営店ばかりが並んでいた昔に比べると、メジャーなチェーン店の姿が目立つようになってきた吉祥寺ですが、久しぶりに「ペパーミントカフェ」さんを訪れてみて、その個性ある存在感にほっとしました。さすが、老舗の貫録衰えず、ですね。

当然といえば当然なのですが、「ペパーミントカフェ」さんガイガパオを頂いてみて、やはりプロの味には学ぶところが多く、とても勉強になりました。これに続き、暫くは集中的にガパオを食べ歩いてみようと思います。

ごちそうさまでした。

ペパーミントカフェ カフェ / 吉祥寺駅井の頭公園駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5