無芸大食・読書亡羊~美味しいものと本と旅~

美味しいものと本と旅が至福であり、生きがい。インスタ映えや星の数じゃなく、自分がいいと思えたものとの出会いを綴ってゆきたいです

吉祥寺「anjir(アンジール)」~肉とワインを愛する方の隠れ家バル?~

井の頭通りから一本内側に入った末広通りは、西荻窪から吉祥寺に出る際の通り道だったりするのですが、通過するだけのことが多く、「しげくに屋55ベーカリー」さんでパンを買う時や「よしむら」さんでお蕎麦を頂く時以外、あまりお店利用する機会がない界隈です。しかし、この日は同行者の肉気分に合わせて、雑誌「Hanako」に掲載されていた末広通りの「anjir(アンジール)」さんを訪問しました。

 

店内はカウンターとテーブル数席のこじんまりとした構えで、通りに面していながら隠れ家的な雰囲気も。ワインと共に厳選されたお肉を楽しむお店とあり、ワインの種類は豊富なようでしたが、私はワインに疎く、同行者は完全なる下戸…。ソムリエ泣かせな私たちです。

 

◆ 彩り生野菜の盛り合わせ アンチョビマヨネーズ

 

◆ アシェット・ド・シャルキュトリー(肉前菜盛り合わせ)
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生ハムやパテなどシャルキュトリーの盛り合わせ。種類豊富で、ちびちびつまんでいるだけで結構お腹一杯になりました。

 

◆ 本日の厳選和牛部位
イチボやカメノコなどの厳選部位3種類から肉を選択し、ロティやリソレなどの調理法を選ぶスタイルです。肉質も調理法の特徴も、シェフの方が分かりやすく丁寧に説明して下さるので、肉オンチでも大丈夫。この日はイチボをロティにして頂きました。
 
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厚めのカットですが、柔らかな肉には歯を押し返す抵抗感が全くなく、噛み切った後に肉汁と共にすっと舌に消えていく感覚が楽しめました。しっかりとした食べ応えも、ほどよい脂のまろやかさもありましたが、肉自体の瑞々しさも感じられ、「いいお肉を頂いた!」という満足感が得られます。藻塩、茎わさび、ラヴィゴットソースが添えられますが、いいお肉はやっぱりシンプルな藻塩が一番合うと思いました。

 

◆ 特製スパイシーカレー
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シェフご自慢の一品のようでオススメされたのでオーダー。フルーツや野菜の甘みの後に辛さが追いかけてくる個性的なカレーで美味しかったです。量も程よく、こういったお料理の後の〆としては最適かと。

 

お料理はどれも美味しく頂いたのですが、まずはワインありきのお店のようで、フードメニューの選択肢が限られているため、食事メインの私たちにとっては、迷い選ぶ楽しみがなく少々物足りなさを感じました。

また、シェフの方はメニュー選びのアドバイスや、味の説明をして下さり、細やかな心遣いと控えめながらご自身の料理への自負が感じられて好感を持てましたが、ソムリエの方の早口の説明には、少々圧を感じて萎縮してしまいました。私たちがワインにあまり興味を持ってなかったからかな…。すみません。

私のようなあれこれ食べたい雑食&雑飲な人間ではなく、ワインと料理のマリアージュをゆるりと楽しめる方に向くお店なのかもしれませんね。

 

ごちそうさまでした。

 

anjirビストロ / 吉祥寺駅井の頭公園駅
夜総合点★★★☆☆ 3.1